依田一義の経済情報61

企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した10月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は14万7000人増となり、増加数は予想の16万5000人に届かなかった。

前月分は20万2000人増と、従来の15万4000人増から上方修正された。

ムーディーズ・アナリティクスの首席エコノミスト、マーク・ザンディ氏は、雇用創出のぺースは過去1年間でやや鈍化したものの、労働力人口の増加を吸収するに十分なペースをまだ大きく上回っていると指摘。

同氏は過去1年間の雇用創出ペースの鈍化の要因として、エネルギー部門など逆風にさらされている部門のほか、主に公共投資の減速によるあおりを受けている建設部門を挙げた。

一方、労働市場の引き締まりを受け、企業の採用活動が困難になっていることも伸びの鈍化の背景にあるとの見方を示した。

労働省が4日に発表する10月の雇用統計について ロイターが実施したエコノミスト調査では、民間部門雇用者数が16万6000人増となるとの予想が示されている。前月は16万7000人増加していた。非農業部門雇用者数は17万5000人増となると予想されている。

失業率は4.9%と、前月の5.0%から低下するとの予想が示されている。

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