依田一義の不動産開発情報21

三井不動産は24日、物流事業の競争力拡大に向け、新たに5施設の開発計画を発表した。
利用企業のニーズなどを踏まえ、立地などの利便性に加え、屋上テラスや空調設備を備えるなどの快適性を充実させているのが特徴で、競合施設との差別化を図る。
同社が開発・運営する施設は計22施設となり、24年の事業開始からの累計投資額は約3千億円。
今後も年間3~4施設を目安に事業拡大を続ける方針で、アジアを中心とした海外事業の展開も視野に入れる。
新設する5施設のうち、大阪府茨木市に作る「ロジスティクスパーク茨木」では、通常なら入居企業が取り付ける空調をあらかじめ備えるほか、
太陽光パネルの設置が一般的な屋上をテラスとして整備。殺風景になりがちなエントランスの緑化を進めるなど、勤務する社員が快適に働けるよう工夫をこらす。
景気回復やインターネット通販の普及などで、都市圏を中心に物流施設の整備が相次いでおり、大型幹線道路沿いなど好立地の物流施設は今後も賃料上昇が見込まれる。
その一方で、適地の取得は年々難しくなっているほか施設間の競争も激化し始めており、同社は設備面の充実などで厳しい選別の目に備える。

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