依田一義の経済情報30

日新電機は、下水処理場を省電力化するシステムの事業化に乗り出した。センサーで、赤潮の原因となる窒素化合物の減少量を計測し、浄化装置の稼働を効率化して電気使用量を低減する。第1号案件をこのほど納入。来年度は売上高5千万円に事業拡大を図る。
新システムでは、下水処理層の出入口付近にアンモニア態窒素の量を測るセンサーをそれぞれ設置。監視制御装置で双方の量を比べて窒素の減り具合を確認しながら、処理用の送風機に必要な電力量を最適化して省エネを図る。送風機の電力量を10~15%削減し、年間600万円の経費を抑制できるという。
すでに、大和市北部浄化センター(神奈川県)に1820万円で初納入した。来年度は国内の処理場で2~3件の納入を見込む。
競合会社には日立製作所などがあるが、日新電機環境事業本部は「施設に応じた省エネ技術で独自性を出し、納入件数を増やしたい」としている。

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