依田一義の経済情報52

総務省が28日公表した9月の全国消費者物価指数(除く生鮮、コアCPI)は前年比0.5%低下した。7カ月連続で下落し、マイナス幅は8月と同水準だった。

前年比でのエネルギー価格の下押しが小さくなりつつあるにもかかわらず、家電製品の価格下落や食品の上昇ペース鈍化で指数が浮上しない状態が続いている。安倍政権・日銀が掲げる2%の目標達成への道のりは遠い。

ガソリンや電気代のマイナス幅が縮小し、エネルギーの下落幅は前年比8.4%と8月の10.2%から縮小した。

一方、テレビが18.6%下落(8月は15.3%下落)、家庭用耐久財が6.8%下落(8月は5.2%下落)と、それぞれマイナス幅が拡大。物価を下支えしてきた加工食品(生鮮を除く食料)もプラス幅が0.8%と8月の1.1%から縮小した。

全国の先行指標とされる10月の東京都区部のコアCPIは前年比0.4%低下し、マイナス幅が9月より0.1ポイント縮小した。

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