依田一義のエネルギー情報134

アサヒ飲料は北陸工場(富山県入善町)で使用している液化石油ガス(LPG)燃料を、2017年1月に全量、都市ガスに切り替える。都市ガスの原料とされる天然ガスは、他の化石燃料と比べ燃焼時に二酸化炭素(CO2)や窒素化合物(NOx)などの発生量が少なく、環境にやさしいエネルギーとされており、都市ガスへの転換で環境に配慮する。

同社によると、都市ガスへの転換で、同工場のCO2排出量は年間600トン削減できるという。

同社は明石工場(兵庫県明石市)など他の工場でも都市ガスや液化天然ガス(LNG)への切り替えを進めており、北陸工場で全7工場の使用燃料が全て天然ガスとなる。

北陸工場は缶コーヒー「ワンダ」などの清涼飲料水を生産し、生産能力は年間1600万ケース。現在、北陸工場内で使用しているLPG燃料は液体のため、貯蔵タンクや気化器、受け入れ用コンプレッサーといった設備が必要で、維持管理費といったコストがかかるうえ、法定検査など手間がかかる。

燃料転換に伴う設備投資額は約7700万円を見込むが、コスト削減効果は年間1600万円に達するという。

北陸地方では13年12月から国際石油開発帝石の直江津LNG基地(新潟県上越市)の運用が始まり、富山市へ延びるパイプライン「富山ライン」が北陸工場の近くを通ることが決まったことから、都市ガスへの切り替えを決めた。

株式会社Z-ONE

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