依田一義の国際情勢情報42

激戦が続くシリアの都市アレッポで13日、反体制派が制圧する東部地域の住民の携帯電話に「爆撃に備えて24時間以内に退避せよ」と通告するメールが届いた。

メールは「戦略的に計画された精密誘導兵器による攻撃が24時間以内に発生する」として、病人やけが人に退避を呼びかける内容。反体制派に対しても、武器を捨てるよう呼びかける最後通告が行われた。

目撃者によると、アレッポ上空には戦闘機が飛行し、小規模の衝突も報告されている。

アレッポは政権側が制圧した地域に約150万人が居住。国連によると、反体制派が制圧する地域にはまだ25万~27万5000人が残って窮状に追い込まれている。7月には約20万人がアレッポを脱出していた。

シリア政府はロシア空軍の援護を受けて、アレッポ支配を固めてきた。その代償として、この数日で数百人が命を落としている。

シリアのアサド大統領は、アレッポを「浄化する」以外に選択肢はないと主張。「この地域の浄化を続け、テロリストを出身地のトルコに押し戻すか、殺害しなければならない」と述べ、アレッポは「ほかの地域をテロリストから解放するためのきっかけになる」と強調した。

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