依田一義の不動産情報191

京都市は、地域特性に応じた商業振興を進める「商業集積ガイドプラン」の改定案をまとめた。6地域が対象で、JR京都駅(下京区)や市営地下鉄太秦天神川駅(右京区)など5地域は立地できる店舗規模の上限緩和や商業利用を促すゾーンへの指定でにぎわいを生み出す一方、西京区のJR桂川駅周辺は立地規制強化で住宅地とのすみ分けを図る。
対象エリアのうち4地域は、昨年12月の都市計画決定による用途変更を受けてゾーニングを見直した。利便性の高い駅周辺に都市機能を集める「エコ・コンパクト」を基本路線としている。
京都駅東側の河原町通沿いは、店舗面積の上限を一部で取り払うほか、従来の1千平方メートルをスーパーが立地可能な3千平方メートルに引き上げるなどして店舗立地を誘導する。商業振興課は「JR大阪駅周辺で進む商業開発に対応し、集客を強化する狙い」と説明する。
地下鉄竹田駅(伏見区)の西側では名神高速道路沿いで上限面積を撤廃する。太秦天神川駅周辺は、都市計画で工業地域や準工業地域が商業地域に変更されたことから産業機能集積ゾーンを地域型商業集積ゾーンに見直す。上限面積は総合スーパーが立地可能な8千平方メートルで据え置く。
桂川駅と阪急洛西口駅の周辺は、住宅建設が進む現状を踏まえ、府道中山稲荷線沿いの一部で上限面積を従来の3千平方メートルから1千平方に引き下げる。
梅小路公園(下京区)の北側にJR新駅が2019年にできる計画を受け、山陰線西側の七条通沿いを3千平方メートルの店舗が立地できるゾーンに定め、隣接する市中央卸売市場第一市場とかかわりの深い食品や飲食関連の開発を促す。東映太秦映画村(右京区)北側の駐車場は生活環境保全・共生ゾーンとし、コンビニ規模の面積1千平方メートルの店舗が立地できるようにする。
改定は2013年以来3年ぶり。市のホームページなどで24日まで市民意見を募集する。

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依田一義の経済情報60

財新/マークイットが発表した10月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は52.4で、前月の52.0から上昇し、6月以来、4カ月ぶりの高水準となった。新規事業の回復が雇用の拡大につながった。

製造業とサービス部門をあわせた総合PMIは51.4から52.9に上昇し、3年超ぶり高水準となった。

エコノミストは、政府の継続的な政策が企業の景況感を支えていると指摘した。

財新の中国PMIは通常、午前9時45分(日本時間午前10時45分)に発表されるが、今回は午前9時に発表された。

10月のサービス部門PMIは、先に中国国家統計局が発表した製造業および非製造業PMIと同様、中国経済が安定感を増していることを示した。

PMIの構成項目は、サービスを提供する価格を除くすべてが前月から改善。新規事業は6月以降で最も高い伸びを記録。一部企業は、市場環境の改善に伴う需要回復を挙げた。

景況拡大と悪化の節目である50を4カ月にわたり下回っていた受注残も、節目を越えた。受注の増加に生産が追いつかないと指摘する企業もあるという。

雇用は2カ月連続で拡大し、1月以来の高水準。事業の見通しも前月から改善したが、6カ月ぶり高水準だった8月は若干下回った。

価格は、競争激化の影響が出た。大半の企業がコストのごく一部しか転嫁できていないと回答したという。

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依田一義の不動産開発情報104

ハイアットホテルズアンドリゾーツの最上級ブランド「パークハイアット」が2019年、京都にオープンすることが決定した。パークハイアットの日本での展開は東京に次ぐ2軒目。所有者となる竹中工務店が京都市東山区の料亭「山荘京大和」の敷地を借地し、70室規模の高級ホテルを建築。ハイアットインターナショナルアジアパシフィックリミテッドとの運営委託契約により、「パークハイアット京都」としてオープンする。

ホテルが建つのは京都の中でも人気の観光エリア、八坂神社から清水寺に続くルート内の二寧坂に面する。ホテルは世界的なラグジュアリーホテルの要素を取り入れながら、周囲の町並みなどの景観に配慮した低層建築で建設。歴史的な建築物や庭園を保存・復元し、改築後に継続営業する「山荘京大和」とともに、伝統と文化を融合してきた京都らしいホテル・料亭とする計画だ。2016年末に着工する。概要は以下の通り。

【パークハイアット京都 建物概要】

・所在地:京都市東山区高台寺南門通下河原東入桝屋町358他
・建物概要:地下4階、地上2階、木造(既存)、鉄筋コンクリート造、鉄骨造
・用途:料亭、ホテル(70室程度)
・開業:2019年 (予定)

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依田一義の国際情勢情報37

国家安全保障局の谷内正太郎局長が8~10日の日程でロシアを訪れ、同国政府高官と北方領土問題など政治・安全保障分野に関する協議を行うことが固まった。

12月15日に行う安倍晋三首相とプーチン大統領の会談に向け、詰めの調整を行う。日本政府関係者が明らかにした。

谷内氏は首相の外交ブレーン。訪ロ時には大統領最側近の1人であるパトルシェフ安全保障会議書記らと会談する方向で、日ロ安保協力のほか、北朝鮮やシリアの情勢などについても意見を交わすとみられる。

首相とプーチン大統領は、11月20日にペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に会談。12月15日には首相の地元、山口県長門市で再び会い、領土問題や両国間の協力強化について話し合う。

日ロ間では経済・民生分野の協力に関してもハイレベル協議が続く予定で、首脳会談前の調整がヤマ場を迎える。ロシア経済分野協力担当相を兼ねる世耕弘成経済産業相が2日からモスクワを訪問。15日には東京で閣僚級の「貿易経済政府間委員会」が開催される。岸田文雄外相も12月の首脳会談前の訪ロを予定している。

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依田一義の不動産情報190

日本土地建物、東京建物、日建設計、清水建設の4社が、東京都中央区京橋で開発していた地上32階・地下3階建てのビル「京橋エドグラン」が、10月31日に竣工した。

高さ約170メートル、1フロア約820坪の超高層免震オフィスビルで、34の商業店舗も入る。中央区指定有形文化財の「明治屋京橋ビル」を保存・再生して開発したことも特徴だ。交通は、東京メトロ銀座線京橋駅直結、JR線東京駅徒歩5分。

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