依田一義の経済情報65

内閣府が9日発表した10月の景気ウオッチャー調査によると、3カ月前と比べた街角の景況感を示す現状判断指数(季節調整値)は前月比3.0ポイント上昇の49.3となり、4カ月連続で改善した。前月まで天候不順の影響で力強さを欠いていた小売りなどが伸びた。

指数は2015年12月以来の水準に回復。内閣府は基調判断を「持ち直しの動きが見られる」から「持ち直している」に引き上げた。

景況感は、家計関連、企業関連、雇用関連のいずれも改善した。家計関連では「天候に恵まれて来客数が多く、生活雑貨、飲食店などは好影響を受けている」(東北の商店街)との報告が寄せられた。一方、「野菜の高騰などにより、客の節約志向が高まっている」(北海道のスーパー)と、消費の伸び悩みを懸念する声も上がった。

2~3カ月先の見通しを示す先行き判断指数は1.5ポイント上昇の51.4となり、好不況の分かれ目となる50を10カ月ぶりに上回った。

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