依田一義の経済情報49

日銀は28日、生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価(日銀版コアコアCPI)の前年比上昇率が9月にプラス0.2%になったと発表した。下落は3カ月連続で、2013年9月の同ゼロ%以来の低水準となる。

日銀版コアコアCPIは、総務省が公表している消費者物価指数をもとに、変動の激しい生鮮食品とエネルギーを除いた指数を日銀が独自に試算したもの。物価の基調を反映する指標として重視している。

2015年12月に同プラス1.3%の直近ピークをつけて以降、下落基調となっており、8月は同プラス0.4%に低下していた。物価の基調も鈍化が鮮明になっているといえる。

総務省が公表した9月の全国消費者物価指数 (除く生鮮、コアCPI)は同マイナス0.5%となった。下落は7カ月連続で下、マイナス幅は8月と同水準だった。前年比でのエネルギー価格の下押しが小さくなりつつあるが、家電製品の価格下落や食品の上昇ペース鈍化が下押しに作用している。

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