依田一義の不動産情報143

国土交通省は7日、空き家や空き店舗の再生を推進するため、小規模な不動産業者の参入を認める方針を決めた。

出資を募り不動産の賃貸や売買をする場合の資本金要件を緩和する。地域事情に詳しい不動産事業者が関われるようにすることで再生事業の自由度を高めるのが狙い。次期通常国会に不動産特定共同事業法の改正案を提出する。

投資家から出資を募って不動産を賃貸または売買し、その収益を分配する「不動産特定共同事業」を行うには、国や都道府県の許可が必要となる。悪質な業者から投資家を保護するために設けた仕組みだが、現行では資本金1億円以上の法人(特定目的会社を設立する場合は5000万円以上)であることなどが要件となっており、地域の不動産業者にはハードルが高いのが実情だ。

株式会社Z-ONE

検査済証のない建築物が再生・流通しやすい環境へ

国土交通省は、検査済証のない建築物が再生・流通しやすい環境の整備に力を入れる。

20166月頃までに、2014年に策定した「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」を改訂する方針だ。

確認申請を受け付ける立場の全特定行政庁に対して、アンケート調査を実施(回答率94.4%)

その結果、ガイドラインに基づく適合状況調査を「あまり活用していない」との回答が約3分の2に上った。

これを踏まえて改善点を洗い出し、改訂に反映させる考えだ。改訂後はパンフレットの作成・配布などを通じて周知を図る。

 

株式会社Z-ONE