「ヘーベルハウス」を展開する旭化成ホームズは24日、店舗や事務所などの商業用用途などに使える4~8階建ての中高層ビルの量産システム「ヘーベルビルズシステム」を開発、11月から東京近郊で販売を始めると発表した。中高層ビル需要は堅調だが、技能労働者数は不足が懸念されており、低コストが見込める量産化で市場開拓を図る。
ヘーベルビルシステムズは、同社が蓄積してきたヘーベルハウスのノウハウを中高層階ビル用に応用。4~8階建てに耐えられる強度を確保した、要望に応じ天井高を自由に変更できる仕様にした。柱やはり、接合部分などの工場生産により建設現場での作業を簡略化、工期短縮や技能労働者の省人化につなげる。
同社はヘーベルハウスと同様のメンテナンスや長期保証を適用する予定で、構造や防水ついては「保証期間は30年間」(担当者)。平成32年までに500億円の受注を目指す。
国交省によると、昨年度の4~9階建て居住系住宅の着工棟数は東京都内で約1700棟。一方で、“一品生産”の多い5階建て以上の物件はハウスメーカーに代わってゼネコンや地元工務店が手がけるケースが多くなっていた。